ITPN・・?

久しぶりの救急と関連のない画像診断の覚書

レジデントの先生にクイズを出してもらっていたら、ITPNの症例を見せてもらいました。・・・?ITPNってなんやったっけ・・?
と恥ずかしい状況になってしまいました。 自分の本にはITPNにしっかりマーカーで線を引いていたので、完全に忘れておりました。

ITPNとは
Intraductal tubulopapillary neoplasm
で、膵管内の管状、乳頭状の腫瘍です

IPMN(Intraductal pappillary mucinous neoplasma)とは
mucinousな粘液を産生するかどうかが大きな違いのようです。
あと文字通りIPMNは乳頭状に対してITPNは管状というところが違いです

ITPNは2009年に提唱された膵管内腫瘍の概念で、まだまだ概念の確率は未熟のようで調べてもしっくりはきません。

とにかく主膵管内に管状乳頭状に発育して粘液産生を認めない。
膵管癌と比較すると悪性度は低く浸潤傾向が乏しい
一方で壊死は比較的多いようです。

画像では
T1WI低信号、T2WI高信号と非特異的な信号で
尾側膵管の拡張と膵の委縮という膵がんとの鑑別が難しいパターン

膵癌のように主膵管を途絶しているが
MRCPでの主膵管内の腫瘍の突出(ワインのコルク栓様というらしい)で
浸潤傾向乏しくて膵管内に突出して乳頭状に発育してそうなら
鑑別に挙げるというところだろうか。