ICUでのカンジダ尿症

ICU患者でのカンジダ尿症は膀胱カテーテル留置中に良く遭遇します。

治療しなくていいという耳学問はよく聞くけど、治療が必要かどんな時で、どのような治療をしなければいけないかがファジーなままでした。

という訳で少しお勉強

尿中カンジダ感染症か保菌かどうかを判断することはよい検査がなく、はっきりいって無理なようだ。細菌感染のような尿中白血球は感染に関連せず、細菌感染の知見は使えない。

無症候性でリスクがない患者は治療が不要
下記リスクがなければ、その他のバックグランドが悪くても、留置カテーテルの抜去だけで良いことが多い。
無症候性でリスク(好中球減少、低出生体重児、尿路にデバイス留置予定)であれば、フルコナゾール(もしくはアンホテリシンB)で治療する。

有症候性なら治療を行うことになる
膀胱炎ならフルコナゾール 200mgを2週間
腎盂腎炎ならフルコナゾール200-400mgを2週間
albicansが多いが、glabrataが20%を占める。その際はアンホテリシンBで治療する。
抗真菌薬と同時にカテーテルの抜去も大事。

キャンデイン系及びボリコナゾールは尿中移行が少ないとされており、真菌による尿路感染にはすすめられない。