眼窩吹き抜け骨折を見たときに注意する点

外傷での顔面CTでは当然冠状断をみて、眼窩底に吹き抜け骨折の有無をチェックする。
CTを見たときに注意する臨床と関連する点は

①下直筋と骨折部との関連。下直筋が挟み込まれると、眼球運動障害を来す。時に絞扼していると緊急手術が櫃湯

②眼窩下孔に損傷がないか。眼窩下孔は眼窩下管の出口で、眼窩下動静脈、眼窩下神経が通っている。眼窩下管は上顎洞前壁を貫通するような形で頭側から尾側にはしる。この為、上顎洞前壁の骨折では眼窩下管の損傷があり得る。
眼窩下神経は三又神経第2枝のさらに分枝で、下眼瞼、上唇、上顎の口腔前庭の感覚をつかさどる。このため、吹き抜け骨折では左頬の知覚鈍麻を来す場合がある。

その他、べたな視神経管、上眼窩裂、下眼窩裂のチェックが必要。