β遮断薬と敗血症性ショック

集中治療の勉強は最近あんまりなので、ちょっとななめ読み

Effect of Heart Rate Control With Esmolol on Hemodynamic and Clinical Outcomes in Patients With Septic ShockJAMA. 2013;310(16):1683-1691

ローマの大学病院単独での敗血症性ショック患者(ノルアド使用患者)でHR95/min以上の患者にエスモロールでHRコントロールをするかどうかのオープンラベルRCT。

HR95/min以上の患者をエスモロール使用群ではHR 80-94/minに維持するように投与(96時間まで)したところ、心拍数は低下(β遮断薬で目標としているので当然)、SVは増大(心拍数低下するから当然)としても、輸液量は減少できて、ノルアドレナリンの使用量は減少して、乳酸は有意に下がる、eGFRは改善するという、いいことばっかり、28日死亡率も有意に改善した。

データは衝撃的で(死亡率高すぎる(コントロール群で80%!)やろ!とかいろいろ突っ込みどころもあるようですが)
結構ノルアドレナリン(0.2-0.8γ 中央値0.38γ)使用されている超重症患者にβ遮断薬を使うという勇気と、データはインパクト大きいです。

追加できっと多施設のRCTで検証されると思いますが、敗血症にβ遮断薬は近い将来、一般的な治療となるかもしれないと思いました。